映画違い・・・

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「華麗なるギャッツビー」(1961)も、「ティファニーで朝食を」(1974)も映画は観たことがありません。だから余計に頭の中でごっちゃになったのかも。
映画「カポーティ」で作家自身について興味を持ったので、「遠い声遠い部屋」「ティファニーで朝食を」「叶えられた祈り」の3冊の本を買いました。結果、やっぱり映画での印象がドンピシャな感じ。22才で完成した「遠い声…」は早熟な才能を感じさせましたが、「ティファニー…」はあまりほめられたものではないし、「叶えられた…」にいたっては もうどうにもこうにも。

印象ではカポーティフィリップ・シーモア・ホフマンの描写は的確でしたが、
現代文学最高の小説『冷血』をかいた。しかしその後、彼は一冊の本を完成させることもなかった…」という広告はかなりトリッキー。
「冷血」のあとカポーティは「かなえられた祈り」を未完という形で(関連付けられた短編集ですが短編個々のつながりはないながら)発表しています。
その内容は多くゴシップスキャンダルの聞き書きで、これを発表したことで書かれた当事者からの猛烈な反感を買い、上流社会からは総スカン。
「冷血」を書くことで深く傷ついてそれ以降かけなくなった作家、ならあの作品は書けません。(ひつじ)